18金(18K)とは?


意外と知らない「18K」の世界

ゴールドの結婚指輪を選ぶ時、「18金(18K)の指輪」という言葉はよく聞くフレーズと思います。

18金(18K)は、ゴールドジュエリーの最高品質です。

では、この「18金(18K)」って何?と聞かれると、意外と「う~ん?」と考えてしまう人も多いと思います。

 

一体、この「18」という数字はなんなのでしょう。

 

この知っているようで意外と知らない18Kについてご説明しましょう。

 

最初に、18金=18Kです(以下18Kと表記)。

”K”は、Karat(カラット)の略で重さの単位です。

 

そして大ヒント!

純金はもちろんほぼ金100%で、ジュエリーの世界では「24K」と表現します。

 

純金=100%=24K

 

これがわかれば簡単です。

 

18Kとは何か、それはゴールドの「純度」を「数字」に表記したものです。

「この金製品には、全体の重さの18K分の純金が含まれています」ということです。

 

純金が24Kですから、18Kとは、24分の18という意味です。


純金(24K)を使わないのはなぜ?

なぜ純金ではなく、わざわざ75%にして25%違う金属と混ぜるのか?不思議ですね。

それももちろん理由があります。

 

答えは、「純金が軟らか過ぎるから」。

 

純金は「噛むと歯型がつく」ほど軟らかい金属です。

オブジェなど飾るものであれば純金でも構いませんが、ジュエリーは身に着け、使うものです。

純金をそのまま結婚指輪にできたらいいのですが、残念ながら純金で指輪を作ると、簡単に歪み、傷つき、指に永く着けるには耐久性を保てません。

 

そこで、純金の色合いをできるだけ保ったまま、耐久性を高める方法として18Kが考案されました。

純金と溶け合いやすい、銀や銅、ニッケル、パラジウム等と混ぜることで「合金」となり、耐久性が高まります。

 

現在、18Kがゴールドジュエリーの最高品質です。

 

18Kより純度を落とした14Kもジュエリーにはよく使われています。

純金の含有量が58.5%となるため、18Kよりも硬く、価格もリーズナブルにでき、気軽にゴールドを楽しめる品質です。

 

さて、25%違う金属を混ぜたことで、カラーバリエーションの世界が広がります。


ゴールドのカラーの違いとは?

「ピンクゴールド」「ホワイトゴールド」という言葉は聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

ゴールドのジュエリーには、イエロー、ピンク、ホワイトなど、色の違うゴールドがいろいろあります。

 

この色の差はなんでしょう?

 

答えは、18K(純金75%)に混ぜる別の金属(25%)の混ぜ方の差、です。

 

一般的な「18Kの指輪」とは、正しくは18KYG(イエローゴールド)です。

純銀75%に、おおよそ銀12.5%と銅12.5%を混ぜ、純金より少し黄色味がかった色合いにしています。

 

銀、銅、パラジウム、ニッケル他の金属のブレンドの仕方、それが様々なカラーを生み出している秘密です。

もちろん14Kにも色々なカラーがあります。

 

代表的な色の配合は、

18Kイエローゴールド

銀と銅をほぼ同量を混ぜ、純金よりも少し黄味が強い色合いです。

ブライダルゴールドジュエリーとして最も人気があります。華やかで、耐久性も高く、変色も少な目のスタンダードなゴールドです。


18Kピンクゴールド

銀より銅を多くして銅の赤みを強めています。

ピンク色の温かみと優しい印象で女性らしい色合いです。イエローよりも銅が多いため硬く丈夫ですが、変色はしやすいゴールドです。


18Kホワイトゴールド

パラジウムと銀で金色を退色させています。

ホワイトという名前ですが、実際は薄い金色が残るため、シャンパンゴールド、ブラウンゴールドなどとも呼ばれます。

完全にホワイト(銀色)にするにはメッキが必要です。

プラチナよりも硬く、変色も少ないゴールドです。



他、レッドゴールド、グリーン(ライム)ゴールド、ブラックゴールド等、様々な色があります。

また、同じ色でもブランド独自の呼び方が存在します。


ゴールドジュエリーの世界、おわかりになりましたでしょうか。

 

18KYG、14KWGなど、前半の数字は「純金の純度」を、後半のYGやPG、WGは色を表しています。

最近は、わかりにくい18Kの代わりに、プラチナ、シルバーと同じに千分率で表した「750」の表記、刻印も見られるようになりました(18K=750)。


 *プラチナとシルバーの純度について。

 

プラチナ、シルバーもほぼ100%は軟らかいため、ゴールドと同様にそれぞれ別の金属を混ぜています。

表記は0.1%まで表す千分率なので、わかりやすいですね。

 

プラチナは、

900=90,0%が純プラチナ、残り10%がパラジウムです。

950=95.0%が純プラチナ、残り5%がパラジウムです。

 

シルバーは、

925=92.5%が純銀、残り7.5%が銅、ニッケルです。

950=95.0%が純銀、残り5%が銅、ニッケルです。

 

プラチナ、シルバーについては、また別のコラムでご紹介致します。

 

東京彫金工房ステアクラフトの手作り結婚指輪制作では、ただ作るだけでなく、作る貴金属の特徴もレクチャーしながら作ります。

作る指輪の素材の特徴を知っていれば、安心して制作でき、より愛着をもって末永く着けて頂けると思います。